産業界で使われている撥水剤とは

一般的に撥水(はっすい)とは水分や油分をはじくことです。布などは通常、水など液体が染みこんでいきますが、フッ素などの水に馴染まないコーディング材などを吹きかけると、染みこまずにはじくようになります。これと似たような言葉に防水というものがありますが、こちらは水を通してしまう微細な穴を防水素材でふさぐといった感じになります。
革製品やカサ、レインコートなどでお馴染みの撥水加工ですが、実は産業界でも使われています。例えば、株式会社フロロテクノロジーというフッ素コーティング剤専門メーカーでは、撥水撥油処理剤の開発、製造を行っています。これは様々な製品に応用されており、例えば、タッチパネルやプリント配線板、木材、布といったものの他、防水スプレー原液にも使われています。タッチパネルでは指紋や皮脂が付着しにくくなり、また取りやすくなるので、表面を綺麗に保つことが出来ます。またモーターなどの軸受けには潤滑油をつけて摩擦を軽減させたりするのですが、処理剤を周りに塗ることで、その潤滑油が熱などで溶けても周りに広がらないようにすることが可能です。